独立行政法人国立高等専門学校機構 宇部工業高等専門学校

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第23回  教務主事 武藤義彦

宇部高専同窓生の皆様へ

宇部工業高等専門学校
教務主事 武藤義彦

 

平成30年度入学者より新カリキュラムがスタートしました。具体的には、プロジェクト学習とリサーチワークショップが新たに設置され、さらに約4週間の海外研修に対する単位数増、地域教育の見直しも行われました。また、卒業研究も従来の10単位からほぼ倍増する形となりました。
このような新カリキュラム導入の背景には、社会の変化が大きく影響しています。

卒業生の皆様は企業で働きながら、また大学で学びながら、社会人・学生の強みとして専門性のみでは不十分だと実感されていると想像します。すなわち、現代社会では個々人の専門性を幹として据えつつ、他分野・他国の人々と協働して成果を上げていく能力が要求されています。これは平たく言えばコミュニケーション能力ですが、円滑なコミュニケーションを図るためには相手の専門分野に関する浅い知識、他者からの捉えられ方を想定するための客観的・複眼的視点の獲得が必須です。そこで、高専在学中に上記の能力の必要性に気付き,かつ鍛えてもらおうというのがプロジェクト学習や海外研修の目指すところです。平成31年度のプロジェクト学習は2年生のみが対象であり、異なる学科の学生らがチームを構成します。平成32年度以降は異なる学年・学科の学生らがチームを結成し、他分野や知識量の異なる者が協働して課題に取り組み形式へと発展していきます。

リサーチワークショップでは、本科1年次に研究の世界に触れ、視野を広げることを目指しています。これは言うほど簡単ではありません。5年次に展開する卒業研究(制御情報工学科の場合は4年次から卒業研究がスタートしていましたね)の際、皆様はそれまでの3年間または4年間に身に着けた知識や技術を前提として課題に取り組んだでしょう。しかし,1年生の場合,前提が異なり、圧倒的に知識量が足りません。この科目は今年度よりスタートしており、教員も試行錯誤しながら取り組んでいます。多くの場合、グループワーク形式で様々なお題が提示され、問題解決を図っていきます。例えば物質工学科では、「20年後に必要となる物質は何か?ニーズも含めて考えよ」というお題が提示されました。これに対して、現代社会にあったら望ましいと思える物質、世界の現状と未来、実現可能性といった多様な視点が必要となります。もちろん唯一の正解は存在せず、様々な条件を満たしつつ、結論に至るプロセスが論理的であり、周囲が納得できれば十分な解答となります。きっと卒業生の皆様も唯一の正解のない問題に日々、取り組んでおられることと思います。そのような「社会の当たり前」に研究の観点から取り組んでみようというのがリサーチワークショップの目指すところです。

末筆ではございますが、卒業生・修了生の皆様におかれましては、帰省などの折には是非、本校にお立ち寄り下さり、近況などを教えて頂けると幸いです。皆様が様々な分野にて益々ご活躍されることを心より願っております。

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