独立行政法人国立高等専門学校機構 宇部工業高等専門学校

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平成25年度卒業式式辞

春の日差しが日に日に増していく今日この頃です。この良き日に、ご来賓、保護者、関係者の皆さまご列席のもとに、宇部工業高等専門学校の本科卒業式および専攻科修了式を挙行いたしますことは、私どもの大きな慶びであります。本科を卒業される213名の皆さん、専攻科を修了される30名の皆さん、誠におめでとうございます。専攻科修了生の皆さんは、ほぼ全員が大学評価・学位授与機構の審査に合格し、学士の学位を取得され、JABEEプログラム修了証も手に入れられました。重ねて、お祝いとお慶びを申し上げます。

卒業生、修了生の皆さんをこれまで支えてこられたご家族、関係者の皆様には、晴れやかな気持ちでご臨席いただいているものと思います。私ども教職員一同も、ここに至るまでのご家族のご支援に対してお礼を申し上げ、心からお祝いとお慶びを申し上げます。

今、日本は、2020年オリンピック開催に向けた活気、経済にやや明るさが見え始めたものの、3年が経過した東日本大震災からの復興という大きな課題をいまだに抱えています。少子高齢化の進行、グロ-バル化に伴う国際競争の激化といった中で、将来の予測が不透明で困難な時代です。輝く未来を造っていくには、答えの見えない課題に対しても意欲的に取り組む人材が必要です。皆さんは5年間あるいは7年間にわたり本校で学ばれました。基礎学力と学ぶ姿勢を身につけられ、高度な技術を持ち、実践的、創造的な姿勢で社会の諸問題に立ち向かう力のある若者です。チャレンジ精神と責任感を持って進んでください。

本校を巣立っていく皆さんは、これからが本番です。「自立」を目指し、自分の夢・目標に向かって懸命に努力を重ね、大成されることを願っています。進む道はそれぞれに異なりますが、いずれも、新しい分野への挑戦者であります。まずは、社会人として信頼される人間になり、技術者・研究者として成長するには、幾つかの性格条件が必要なことをお話しします。

第一の条件は好奇心です。未知のものへの関心、未開の領域に挑む力となるものであり、野心と言っても良いかもしれません。しっかりした目標を持てば脳は発達・進化するように出来ており、懸命に努力を重ねれば夢は実現するという流れに通じるものです。

第二は、忍耐力です。未解決の問題に挑むことを考えれば、その解決は容易ではない。かなりな執拗さでの努力、しかも、それを継続することが要求されます。時には数年にわたって批判に耐えて考え続けなければならないこともあります。いずれにせよ何事かを成し遂げる場合、かけた時間に比例して結果が現れれば簡単ですが、人生そう生やさしいものではないのが現実です。効果・成果の現れかたは不連続であり、情熱・意志を持続すべきかどうかの判断に迷うことがありますが、まずは我慢が肝腎です。そこで、「日々平凡、年々非凡」という言葉を覚えておいて下さい。1日1日の行動は同じことの繰り返しのようでその変化はなかなか見えないが、その努力の積み重ねが決める年々の達成度には大きな違いとなって現れるということ。目標を定めたら死にものぐるいで頑張って下さい。

第三は、柔軟性です。もろさが無く、しなやかであることです。研究・技術開発とは失敗の連続であり、そのたびに挫折感を味わう。そして、はい上がり新たな挑戦を始めなければならない。失敗を乗り越え、何度でも奮起する粘り強さが求められます。また、世界には極めて優れた人間が沢山います。グロ-バル時代といわれる現代、その人達と渡り合うわけだから、劣等感に囚われることなくしなやかにタフでなければやっていけない。柔軟に対応する、あるいは楽観的であるという態度を維持していただきたいと思います。

ところで、私はこの3月末で定年により校長を退任いたします。私が卒業式に臨むのは、そして、長い未来を持った素晴らしい皆さんに挨拶するのはこれが最後になると思います。皆さんに是非とも言っておきたいことがあります。それは、「可能性を信じる」ということです。「可能性の美学」と言ってもいいです。人間には未来を正確に予測する能力はありません。予測できない未来に不安を募らせることもあるが、予測できないからこそ“やりがい”があります。時には、「自分自身にこんな力があったのか」と、あっと驚くこともあります。未来を信じる人は、力強く美しく生きていくことが出来ます。皆さんの将来において、皆さん自身がびっくりするような飛躍があることを信じて生きていくことを強く希望します。

最後になりますが、皆さんが、今後とも研鑽を積まれ、健康で、宇部高専の卒業生・修了生としての誇りと自信を持ってご活躍されることを願い、お祝いの言葉といたします。

本日は誠におめでとうございます。

平成26年3月19日
宇部工業高等専門学校 校長 福政 修

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