カキのスープ

緑さんが指摘してくださったことですが、カキのスープは、『プラム・クリークの土手で』(On the Banks of Prum Creek、40章「四日目」で4日間吹雪に耐えたとうさんがクリスマスのために持ちかえったもの)と、『長い冬』(Long Winter、18章「たのしいクリスマス」)ではクリスマスに、『シルバー・レイクの岸辺で』(By the Shore of Silver Lake、22章「楽しい冬の日々」)ではニュー・イヤーズ・ディナーで、そして『大草原の小さな町』(Little Town on the Prairie、20章「誕生日のパーティー」)では章題の通り誕生日パーティーで、ご馳走として食べられています。

「カキのスープ」とはどんなものなのでしょう? ローラが一番詳しく書いている『シルバー・レイクの岸辺で』から少し引用してみると・・・・・

香りのいい、海の味のする熱いミルクのスープには、とけたクリームの黄金色のつぶつぶとコショウの黒い点々が浮いていて、小さな黒い缶づめのカキが底に沈んでいました。(恩地美保子訳、274ページ、なお「缶」は本当は旧字体です)

『小さな家の料理の本』(45-6ページ、225ページ)と『ローラのお料理ノート』(37ページ)をよく読んでみると、黒コショウを入れたミルクのスープで、玉ねぎをすりおろしたものを入れる場合もあるようです()。また、ローラがいつも添えて食べている(と言っても『プラム・クリークの土手で』では、吹雪の中でとうさんが全部食べてしまっていましたし、『長い冬』では代わりのトーストでしたが)「カキのクラッカー」(oyster cracker)とは、カキの入ったクラッカーとか、カキの形のクラッカーではなく、カキのスープにはクラッカーを添えるのが普通だったので、そう呼ばれていただけのようです。

そもそもカキは、ヨーロッパ人がアメリカ大陸にやって来る以前から珍重され、ネイティブ・アメリカン(いわゆるアメリカン・インディアン)は殻ごと直火で焼いて、カキの産地である東海岸の発達し始めた頃の都市では生で食べていたそうです。ローラたち西部の開拓地に住んでいる人がスープにした缶詰は、やはりミシシッピ河の蒸気船や鉄道ではるばる運ばれてきたものでした。

 もう20年くらい前の話ですが、『スヌーピーのお料理絵本』のクラムチャウダーの作り方に「ニンジンをすりおろして入れる」というのがありました。色ととろみをつけるためだと思われますが、「玉ねぎをすりおろしていれる」もそんな感じでしょうか。「カキのクラッカー」を砕いて煮込む場合もあるようです。なお、『スヌーピーのお料理絵本』は確かこの名前だったと思うのですが、出版社等はっきりしません。ご存知の方はこちらまで知らせていただければ、ありがたいです。
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