大陸横断鉄道

「1969年に大陸横断鉄道完成」と言われると、アメリカには一本の鉄道しかないのかという気がするかもしれませんが、カナダまで含めて実際には、

1)ユニオン・パシフィック鉄道(1869)
2)サザン・パシフィック鉄道(1883)
3)ノーザン・パシフィック鉄道(1883)
4)カナダ・パシフィック鉄道(1886)
5)アチソン・トピーカ・アンド・サンタ・フェ鉄道(1888)
6)グレート・ノーザン鉄道(1893)
7)シカゴ・ミルウォーキー・アンド・セント・ポール鉄道(1909)
8)ウェスタン・パシフィック鉄道(1910)
9)カナダ・ナショナル鉄道(1914)

※(  )内の数字は完成年。世界大百科事典(平凡社)を参考にしています。

の9つの鉄道があり、完成年度の「1869年」というのは、東から西へ伸びていた、1)ユニオン・パシフィック鉄道と西から東へ伸びていたセントラル・パシフィック鉄道(当時)が、ユタ州プロモントリーで結合した時のことです(5月10日)。

大陸横断鉄道の構想そのものは1840年代からありましたが、オレゴンが1846年に、そしてカリフォルニアが1848年にアメリカ領土となってから特にその必要が叫ばれるようになりました。南北戦争(1861-65)中、建設はさほど進みませんでしたが、戦後復員軍人を大幅に採用することによって仕事の能率が上がったのです。

鉄道はネブラスカ、コロラド、ワイオミング等、沿線諸州の牧畜、農業等の発展に寄与しましたが、いわゆる西部の開拓を*結果として*加速させたというよりも、ローラが生まれた1867年頃に 1)ユニオン・パシフィック鉄道が出したカンザスの農場などを開拓者に売却する旨の広告を見てみると(ドナルド・ゾカート参照)、1890年代のフロンティアの消滅にかなり*積極的に*関わったと考えられます。

もっとも、西部の人々の生活は鉄道によって東部から運ばれてくる物資に依存し、例えば『長い冬』(Long Winter)に見られるように、汽車が不通になることで飢えや寒さに瀕するという事態も起こったようです。(野村達郎、64-5ページ参照)

NBCのテレビシリーズの中心的な舞台であるウォールナット・グローブは、1873年に、7)シカゴ・ミルウォーキー・アンド・セント・ポール鉄道(1909)のウィノナ・トレーシー間の支線沿線に誕生した町です。汽車が東部から木材やその他の物資を運んできたおかげで、森のないこの地域に家々が建てられるようになったのです。

ローラが始めて汽車に乗った時のことは『シルバー・レイクの岸辺で』(By the Shore of Silver Lake)に詳しく書かれています。また、ローラは1905年に当時サンフランシスコに住んでいた娘のローズを列車で訪ねていて、その時にことはWest from Homeから知ることができます。

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