独立行政法人国立高等専門学校機構 宇部工業高等専門学校

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校長室の窓から

Message from the President

昨今思うこと

宇部高専の最近の進路状況は、就職70~80%、進学20~30%です。国立高専全体としては、就職60%、進学40%ですので、宇部高専は就職者が平均より多いことが特徴です。

宇部高専は、社会に出てすぐに役立つ技術者を育成することを教育方針にしています。この方針の正しさは8000人を超える卒業生が証明しています。宇部高専卒業生には社長あるいは管理職になっている人が多いと思います。本校1975年卒の小玉明典氏は宇部興機㈱の会長であり、本校の産学連携組織である宇部高専テックアンドビジネスコラボレイトの会長もお願いしています。宇部興機㈱は太陽光発電式白色LED街灯の開発で各種の技術賞を受賞しています。また、昨年6月には本校1973年卒の伊藤好生氏がパナソニック㈱の副社長に就任されました。パナソニック㈱は世界の国々に進出しているグローバルカンパニーです。最近の卒業生では宇宙航空研究開発機構(JAXA)に勤務している2014年卒の浅村岳氏がいます。ロケット打上作業の全体とりまとめ等の業務に携わっています。JAXAに就職するには大学院修士課程以上の学歴が必要と思われていますが、決してそうではありません。毎年何人かの高専卒が入り、JAXAも高専からの採用に熱心になっています。これら方々は技術のみならずお人柄も大変素晴らしく、技術者という職業を通して人間性も磨かれたものと思います。

大学・大学院に行くことが無駄ということではありません。研究者になるためには、大学院博士課程に進むことが不可欠です。本年4月に東京工業大学学長に就任された益一哉先生は神戸市立高専から東京工業大学に編入し、大学院博士課程を経て研究者になりました。

最後にもう一人紹介します。今春本校専攻科を修了した金子慎嗣氏です。金子氏は本科卒業後大手企業に就職し、プラントのオペレーターとして働いていました。時折設計の仕事も任せられ、その面白さに気付いたそうです。会社を辞め、専攻科に入学しました。専攻科では海外研修プログラムに積極的に参加し、海外の大学院に進学することを決めました。努力の甲斐あって名門ベルリン工科大学大学院に合格し、9月から勉強しています。将来は環境に優しいバイオディーゼル燃料の研究・開発に従事することを目指しています。

人生は人それぞれです。学歴重視の社会の中で、本科卒業後就職することは決して損な選択ではありません。仕事を通して技術者として人として成長することは十分可能です。研究者を志すのであれば、大学院博士課程まで行くことです。金子氏のように企業経験の後、学校に戻る選択肢もあることを知っておいてください。

校長 三谷 知世

『学校だよりvol.96(平成30年12月発行)より』

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