新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
本日ここに入学式を執り行い、本科生209名、留学生4名、4年次編入学生1名、専攻科生32名、あわせて246名の新入生をお迎えできますことは、私共の大きな喜びです。入学生の皆様、保護者の皆様、教職員一同を代表して、心より歓迎いたします。
宇部高専は、国立高専の1期校の一つとして、今から60年前に創設され、これまでに9,000人超える卒業生を社会に送り出してきました。就職・進学先の企業や大学からは高い評価を受けており、多くの優れた卒業生が日本のみならず世界を舞台に活躍しています。

高専では、早い時期から一般科目とともに専門科目を学び、実験や実習を重視することにより、専門的な理論と技術の基礎を身に付けることができます。そして、高専は、皆さんが将来、社会システムの問題点を技術で解決できるソーシャルドクター、さらには新しい価値を創造することができるソーシャルクリエーターとなることを目指しています。皆さんの身の回りや通学時などで、こうすればもっと便利になるんじゃないかという気づきを大切にしてください。そして気づいたことを記録しておいてください。今すぐは難しくても、本校での経験を通じて、よりよい社会の実現につながるシステム構築を将来の自分が仲間と実現することを想像してみてください。本校にはそのために必要な十分な設備とスタッフ、そして応援してくださる地域の方々が揃っています。

本校は、国際交流にも力を入れています。今年度から入学された4名の留学生を加え、11名の留学生がともに学んでいます。留学生や海外の大学等との交流を通じて、国際的にも活躍できるエンジニアを目指してください。

新入生の皆さんが本校で過ごす日々は、一生のうちで、最も成長する大切な1日1日となります。勉強はもちろんクラブ活動や各種コンテストにも積極的に参加し、友人との何気ない日々を大切にしてください。例えば、コンテストに参加すれば全国の高専の学生たちと知りあい友人となり、大いに刺激を受けることでしょう。コンテストに限らず、各種イベントに積極的に参加し、もっと楽しい高専生活を目指しましょう。

最後に、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが今年5月に「5類」に変更となる予定ですが、自分や周りの人のために，状況に応じて必要な感染対策をしてください。
新入生の皆さんの宇部高専での学校生活が、心身ともに充実した実りあるものになることを願い、お祝いと歓迎の挨拶といたします。

令和5年4月4日
宇部工業高等専門学校　校長　金寺 登