2025.11.12
令和7年9月22日(月)、地域教育で地域の課題解決に取り組む学生が、山陽小野田市立須恵小学校の6年生を対象とした体験型出前授業を開催しました。
この授業は、近年課題となっている小学生の学習意欲の低下に対して、SDGsの目標「4.質の高い教育をみんなに」の視点から、化学の面白さを体験的に伝えることで学習への動機付けを支援し、進路への関心を高めてもらうことを目的に行いました。
授業では「ダイラタンシー現象」の実験を行い、学生自身の経験談を交えながら中学校生活や宇部高専について紹介しました。児童たちは、実際に見て触れて行う実験を楽しみながら話にも真剣に耳を傾けていました。
振り返りのアンケートでは、「宇部高専に行きたいから勉強を頑張りたい」といった前向きな意見が多く寄せられ、進路意識の向上につながる成果が見られました。![]() 出前授業の様子① | ![]() 出前授業の様子② |
参加した学生のコメント
吉田 遙姫さん(物質工学科3年)
今回の出前授業を通して、化学の楽しさを伝えることができただけでなく、児童の皆さんが自分の進路について考えるきっかけを提供できたことに大きなやりがいを感じました。実験に夢中になって取り組む姿や、こちらの話を真剣に聞いてくれる表情から、学ぶことへの好奇心が育まれていることが伝わってきました。アンケートで「宇部高専に行きたい」と書いてくれた児童も多く、私たちの経験が誰かの未来につながる可能性を感じて嬉しく思いました。今後もこうした活動を通じて、学びの楽しさと進路への希望を届けていきたいです。
大田 葵生さん(物質工学科3年)
子供たちと一緒に過ごす中で、真剣に話を聞き自分の考えを受け止めてくれる姿に心が温かくなりました。素直さや前向きさにこちらが学ばされ、私自身も自分のこれからを見つめ直すきっかけになりました。人に思いを伝えることで、自分の考えや日々の学びも深まることを実感しました。今回の出会いを大切にし、この経験を今後の学びや地域とのつながりに生かしながら、自分自身もさらに成長していきたいです。
佐藤 七海さん(物質工学科2年)
自分は須恵小学校の出身ではないので、最初はとても緊張しました。けれども、班で協力して楽しそうに実験してくれたり、話を聞いているときにこちらを向いてうなずいてくれたりする子供たちの姿を見て、自分も楽しく過ごすことができました。今回の授業で、高専や化学について知り、興味をもってもらえたと思います。 自分が学んできたことや経験してきたことが、小学生の皆さんに少しでも役に立っていたら幸いです。
地域課題解決型PBL(Problem/Project Based Learning)「地域教育」とは?
宇部高専では、2017年度よりエンジニアリングデザイン能力の醸成、課題発見能力育成および多様なイノベーション創出を目的としたアクティブラーニング型授業として地域課題解決型PBL「地域教育」を開講しています。課題を与える(選択する)のではなく、自らが課題を発見するところから取り組み、実践活動することで、今、社会が求めている「待ちではなく、自ら考え、提案、行動できる人材」を育成しています。

