2017.03.23
3月4日(土)、大阪大学豊中キャンパスにて開催された第19回化学工学会学生発表会において、物質工学科5年生の槿優衣さんが「廃棄物シリコン不純物を用いたブロモ化反応の反応性と選択性の向上」という題目で、生産システム工学専攻1年生の恩村友太さんが「光合成運動微生物を用いたバイオ原動機の研究開発」という題目で発表を行い、両名とも「優秀賞」を受賞し、三谷校長へ受賞の喜びを報告しました。
本学会は、化学工学会に参加する西日本の大学・高専・高校から発表者が集まる大会です。
槿さんの発表内容は、シリコンウエハー作製時に発生する廃棄物シリコンのリサイクルに関係するもので、逐次的に不純物を除去するプロセスではなく、不純物の触媒作用を利用して不純物が多く含まれる廃棄物シリコンからシリコン成分のみを抽出するプロセスであり、有価物の創製と同時にコスト削減につながります。
恩村さんの発表内容は、機械と生物を融合してエコなエネルギーを有効に取り出すというもので、金属材料の強度を主として研究している藤田和孝研究室では異色な内容のため,同研究室からは本学会に初参加でした。
今回受賞されたお二人と、それぞれの指導教員から以下のとおり感想がありました。
槿さん
1年間の成果が、学会での受賞という形あるものになり、嬉しく感じています。今回の賞は、私の力だけでなく、友野先生をはじめ、周囲の人の支えあってのものです。このような恵まれた環境で研究をさせていただけたことに心から感謝しています。苦労もたくさんありましたが、卒業研究を通じて研究はもちろん、それ以外の面でも多くを学ばせていただき、本当にかけがえのない経験となりました。進学先でも、宇部高専で身につけたスキルを生かし、努力を続けていきます。
物質工学科 友野准教授
卒業研究発表が終わってからも毎日のように研究室に来て研究をしてくれました。さらに、高専最後の学会発表ということで直前まで口頭発表の練習をしていたのには感激しました。長い間わからなかった添加物による反応物への影響も明らかにしていただき、研究が飛躍的に進捗することになります。槿さんの今後の活躍を大変期待しております。
左から三谷校長、槿さん、友野准教授
恩村さん
2年間の成果が、学会での受賞という形あるものになり、嬉しく感じています。この度の受賞は、私の力だけでなく、藤田先生や5年生の冨山君、共同で研究をしていただいている物質工学科の三留先生、島袋先生とその学生さんたちの支えがあってのものです。このような恵まれた環境で、研究をさせていただけたことに心から感謝しています。今後もさらなる成果が出せるように努力を続けていきます。
機械工学科 藤田教授
恩村君は、探究心はもちろん、分かり易くするための一語一語や図表へのこだわりがすごいんです。今後の更なる成果が期待されます。また、お陰様で研究室としてもこの境界領域分野を評価していただいたことに安堵するとともに、自信になりました。
左から藤田教授、恩村さん、三谷校長
この度の受賞、まことにおめでとうございます。