2016.01.27
1月22日(金)に、宇部高専地域共同テクノセンターにて「第4回山口県東部海域藻場造成研究委員会」を開催し、宇部高専から物質工学科の中野教授と杉本准教授が出席しました。
委員会の様子
2013年2月及び2014年7月に、山口県岩国市由宇町神東地先で製鋼スラグを用いた藻場生育基盤造成を行い、造成後の2013年3月から2015年12月まで、定期的に海藻の着生状況や有用魚類等の蝟集(いしゅう)効果のモニタリングを行ってきました。
藻場造成した海域の航空写真
この委員会は、宇部高専と神代漁業協同組合(林悦雄 代表理事組合長)が事務局となって学識有識者(委員長:放送大学 岡田光正教授)によって構成されており、海藻の着生状況などのモニタリング結果などから、製鋼スラグによる藻場生育基盤の評価を行っています。そして、今回がその最終委員会となりました。
2013年2月に転炉系製鋼スラグで造成した藻場生育基盤は、周辺天然藻場に近づいており、天然石や他材料の同等かそれ以上の海藻着生機能を持っていました。
転炉系製鋼スラグに着生している海藻
また、高級魚類であるオニオコゼなどの有用魚種等をはじめ周辺天然藻場以上の多様な生物の蝟集が確認でき、ナマコ場としての機能も有していました。
刺網調査によって採取された魚類
本事業の最終報告については、2016年2月27日(土)にシンフォニア岩国で開催されるシンポジウム「山口県内における浅場づくりとその効果」で発表する予定です。
シンポジウムの詳細は、ポスターをご覧ください。