2020.03.18
2019年10月26日に鳥取大学で開催された2019年度第70回電気・情報関連学会中国支部連合大会において、電気工学科濱田研究室の学生5名が論文発表賞を受賞し、山川校長に受賞の報告を行いました。専攻科生産システム工学専攻2年中本健太さんは電気学会優秀発表論文賞B賞を受賞、専攻科生産システム工学専攻1年清水祐哉さん、柏谷拓実さん、藤本雄大さん、電気工学科5年中村友貴さんは電気学会中国支部奨励賞を受賞しました。同大会での当研究室所属学生の受賞は4年連続です。
また、専攻科2年の中本さんは日本高専学会研究奨励賞『優秀賞』も受賞しました。同賞は中本さんが専攻科在籍期間で取り組んだ特別研究『太陽光発電システムの雷害故障メカニズムの解明』での成果が認められたためです。同賞の本校学生の受賞は初めてです。
専攻科2年の中本さんは昨年度の電気設備学会全国大会発表奨励賞に続いて専攻科在籍時に3度も学会表彰を受けました。専攻科1年生の3名はそれぞれ11月に国際会議(ICRERA2019@ルーマニア、EAPETEA-7@沖縄)での発表も控えた忙しい中で実験や発表準備を行い、しっかりと発表や質疑に対応しました。5年生の中村さんも初めての発表とは思えない落ち着きで立派に研究発表を行い、しっかりと質疑応答に応じていました。大学院生や教員、企業の研究者が多く発表を行う学術講演会において大学2~4年生にあたる高専の学生が5名も同じ研究室から受賞するのは快挙であるといえます。
受賞を記念して
受賞者のコメント
専攻科生産システム工学専攻2年 中本健太さん
『発表題目:太陽光発電システム用感電防止システムの提案』
電気学会優秀論文発表B賞及び日本高専学会研究奨励賞優秀賞を受賞でき、とてもうれしく思います。これも、研究に取り組んだ研究室仲間や指導教員である濱田先生のおかげだと感じています。4月からは大学院で引き続き太陽光発電システムに関する研究に取り組む予定ですが、高専生活で培った経験を基に研究に取り組んで参ります。
専攻科生産システム工学専攻1年 清水祐哉さん
『発表題目:背後電極の厚みが沿面放電プラズマによるエッチングに与える影響の検討』
今回、初めての学会発表で資料の準備や発表練習など分からないところも多く苦労しました。発表本番はとても緊張してしまいましたが、奨励賞を受賞することができてとても嬉しく思います。次回の発表をより良いものとするためにも今後もさらに研究を行い、知識を深めていきたいと思います。
専攻科生産システム工学専攻1年 柏谷拓実さん
『発表題目:SiC ショットキーバリアダイオードの 太陽光発電モジュールにおけるバイパスダイオードへの適用可能性に関する研究』
奨励賞を受賞できてとてもうれしく思います。私の研究は太陽光パネルの中に入っているバイパスダイオードの耐久性を向上させる研究を行っています。バイパスダイオードの故障は火災に発展する危険性があり、この研究を今後もさらに進めて太陽光発電設備の安全性を高めることに貢献したいと思っています。
専攻科生産システム工学専攻1年 藤本雄大さん
『発表題目:誘導雷サージを印加した PN 接合ダイオードの故障特性』
この度は私の講演に対して奨励賞という評価を頂き、大変光栄に思っております。このような成果が得られたのは、常日頃から丁寧にご指導して頂いた濱田准教授のお力添えがあってのことだと思います。また、同じ研究グループで協力して研究活動を行った中本氏、柏谷氏にも深く感謝いたします。
電気工学科5年 中村友貴さん
『発表題目:太陽光発電設備の逆流防止ダイオードのサージ故障特性』
この度はこのような賞を頂き、大変嬉しく思います。この賞を頂けたのは、親切かつ丁寧に研究の助言や指導をして頂いた中本さんや藤本さん、柏谷さんなどの同じ太陽光の安全研究に取り組む先輩方や濱田先生のお陰です。卒業後は大学に編入学することが決まっており、今後もさらに電気工学の学問を深め、専門性に磨きをかけていきたいと考えております。
この結果は日々研究に熱心に取り組んだ成果が結実した結果です。今後の更なる研究者としての活躍を期待します。
電気・情報関連学会中国支部連合大会
電気学会、電気設備学会、電子情報通信学会、照明学会、情報処理学会、映像情報メディア学会の各中国支部が共催し、高専や大学、大学院の学生・教員や企業の技術者など多くの研究者が参加する学術講演会であり、今回は188件の一般講演が行われました。電気学会優秀発表論文賞B賞は、一般講演の中で優秀な『35歳以下の若手研究者』に贈られる賞です。電気学会中国支部奨励賞は前述表彰者に次いで優秀な発表を行った『学生』に贈られる賞です。
日本高専学会研究奨励賞
高専に所属する学生の研究意欲向上および全国高専の発展のため、特に優れた研究活動を行い、尚且つ人格的にも優れた専攻科生を表彰するため、「研究奨励賞」が設けられている。同賞は毎年数名が最優秀賞および優秀賞として選ばれる。