2016.03.08
2月27日(土)、”山口県民文化ホールいわくに”にて、シンポジウム「山口県内における浅場づくりとその効果~みんなで創る豊かな海~」を開催しました。このシンポジウムは、山口県内における浅場づくりとその効果について、漁業関係者、行政関係者、研究者及び一般市民などと情報交換を行うことを目的に、宇部高専と神代漁業協同組合が共同主催で開催し、約150名が参加しました。
シンポジウムの様子
はじめに、宇部高専の三谷知世校長から開会の挨拶がありました。
宇部高専 三谷校長による開会挨拶
その後、浅場に関する基本的な考え方や造成事例について講演がありました。講演は、放送大学の岡田光正教授による「瀬戸内海環境保全基本計画と浅場について」、宇部港湾・空港整備事務所の齋藤輝彦所長による「浚渫土を活用した干潟造成について」、山口県農林水産部の田井中剛主査による「山口県で実施している漁場造成事業について」の3つの講演がありました。
放送大学 岡田光正教授による講演
宇部港湾・空港整備事務所 齋藤輝彦所長による講演
山口県農林水産部 田井中剛主査による講演
また、宇部高専物質工学科の杉本憲司准教授と神代漁協の林悦雄代表理事組合長が、山口県岩国市由宇町神東地先における製鋼スラグを用いた岩礁性藻場造成の成果について最終報告を行いました。製鋼スラグによる岩礁性藻場造成は、1)周辺環境への影響、2)藻場形成、3)藻場機能の3つの項目で評価を行い、ぞれぞれの項目で目標を達していることを報告しました。
宇部高専 杉本准教授による最終報告
造成に用いた製鋼スラグ
造成した藻場内に蝟集するメバル
本事業の成果によって、今後、日本全国の沿岸域で岩礁性藻場が造成され、豊かな海が創られていくこと期待しています。