独立行政法人国立高等専門学校機構 宇部工業高等専門学校

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本校地域教育(小野プロジェクト)の取り組みがNHKで紹介されました

NEWS

2020.10.06

地域課題解決型PBL(Problem/Project Based Learning)「地域教育」とは?

宇部高専では、2017年度よりエンジニアリングデザイン能力醸成,課題発見能力育成および数多くのイノベーション創出を目的とした地域課題解決型PBL「地域教育」を開講、今年で4年目になります。課題を与える(選択する)のではなく、自らが課題を発見するところから取り組み、提案に留まらず年間を通じて実践活動をすることで、今、社会が求めている「待ちではなく、自ら考え、提案、行動できる人材」を育成するアクティブラーニング型の授業です。
今年は、コロナ禍でオンラインやオンデマンド授業も併用、実戦ワークは感染症対策を施して取り組んでいます。


小野プロジェクト(和紙boys・和紙girls)

宇部市北部の小野地区伝統工芸である「和紙」をテーマに昨年2019年度から6名が取り組み、2年目を迎えます。小野和紙の課題は何か?自分たちが出来ることは何か?学生は、考え、小野地区の方々と議論を重ね、具体的な実践がスタートを切りました。その活動状況を9月16日のNHK情報維新やまぐちで紹介していただきました。


小野プロジェクトメンバー(※はオンライン参加)

サブチーム名 取り組み 氏名 担当 受講年数
和紙Boys 和紙作りの
主要機械
「ビーター製作」
安重颯人(4S)
小松尾真優(4S)
来嶋紘知(4S)
電気系統
電気系統
設計・機械系統
4年目
4年目
4年目
和紙Girls 魅力創出
付加価値創出
「商品開発」
土井佑香(2K)
藤松裟月(2P)
逆瀬川佑月(OG:物質工学科卒)※
企画・販促広報
製作技術
デザイン
3年目
2年目
4年目

和紙boys

和紙作りは、楮などの材料の栽培/収穫後、紙漉きが出来るまでに多くの準備工程が必要です。その中でも材料の繊維を細かくする工程は非常に重要であり、その工程を担うのは「ビーター」という機械ですが小野地区には、ビーターを保有しておらず、徳地など近隣の和紙の産地の機械をお借りしていることを知りました。そこで小野地区で一貫した和紙作りが出来るよう「ビーター」を自作することを発案、昨年度は、3Dプリンターで外観模型を製作していた。新年度当初は、コロナ禍の状況のためLINEやオンラインでの議論を余儀なくされたものの電気系統と機械系統の両面から設計が完了、9月に試作機を製作できる状態になりました。
9月8日に校内で試作機製作の最終打合せ、9月12日に小野地区を訪問、早朝より試作機の製作を開始、約5時間をかけて試作機は完成、無事稼働することが出来ました。

機械の最終調整中

試作機が無事稼働、繊維のほぐれ具合を確認

今後、本機の製作に向けては設計の見直し、必要資材の洗い出しを行います。また、本機が完成した時には自ら収穫した楮で紙漉きをしたく、収穫時期の12月には小野地区の方々と一緒に収穫を行う予定です。


和紙girls

和紙の魅力創出、付加価値創出として企画・販促広報、製作技術、デザインなど得意領域を生かして新商品の開発にも取り組んでいます。照明、ブックカバー、フォトスタンドを製作しました。デザイン担当者は、3月に卒業しましたがオンラインで引き続き参加、オリジナルキャラクターのスタンプを製作、出来上がった商品に押印しました。これまでに開発されたピアス、イアリング、コサージュなどは、店頭での販売も開始されています。

旧小野中学校で和紙照明を製作中

ブックカバー・フォトスタンド・ピアス・コサージュ


NHKの取材・放送

9月8日:小野地区の方々との最終打合せ(校内)の取材(OGはオンラインで議論に参加)

9月12日:小野地区を訪問、ビーターの試作機の製作、開発商品の試作の取材

9月16日:情報維新やまぐちの中で約7分間の放送


校内での最終打合せの収録(9月8日)
※スクリーンは県外在住のOGとオンラインで接続中

旧小野中学校の和紙工房でNHKから取材を受けている光景 (9月12日)


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