2024.02.26
令和6年2月3日(土)、宇部高専で市民文化サロン「親子で楽しく学ぶ台湾華語と台湾年中行事」を開催し、2名の台湾人学生が台湾華語(台湾で使われる中国語)と台湾の旧正月について紹介しました。
講師を担当したのは、文藻外語大学華語文学研究所(日本の大学院のこと)の紀妍忻さんと馬建寧さん。2人は昨年10月から3月初めまでのスケジュールで、一般科 畑村教授の指導のもと、宇部高専で中国語の教育実習を行っています。今回の講座も教育実習の一環として行いました。
「中國結」(中国結び)の由来を説明する紀妍忻さん(左)と馬建寧さん(右) |
中国語の説明を日本語に翻訳する畑村教授 |
台湾は旧暦の正月を祝うことで知られていますが、今年の旧正月が2月10日から始まることから、2人は台湾の正月に関わる中国語、台湾の正月飾りの風習について、日本語と中国語を交え紹介しました。
第1回のサロンでは台湾の正月行事の紹介だけではなく、正月飾りの1つである「中國結」(中国結び)の制作活動も行いました。今回制作したのは、正月に家族の平安を祈る目的で作られる「吉祥結び」です。13名の参加者は、小学生のいる家族、中高生、成人グループに分かれ、各グループの制作を指導する台湾学生や本校の学生のサポートを得ながら、時間内に吉祥結びを完成させました。
参加小学生に教えるスタッフ学生 |
参加中学生に教えるスタッフ学生 |
参加高校生に教えるスタッフ学生 |
世代別に4グループに分かれて作業 |
マレーシア人留学生もサポート |
指導学生の結び方を見つめる参加者 |
本サロンは全2回を予定しており、2月17日の第2回は、正月に食べるスイーツを紹介し、参加者と一緒に湯圓(タンユェン)を作る予定です。
完成した中國結を持って記念写真 |
講師を務めた学生のコメント
紀妍忻さん(文藻外語大学)
今回の市民文化サロンでは、台湾の正月の風習と「中国結び」の作り方を紹介しました。 中国結びは、台湾の正月(旧正月)の最も重要な飾りの1つであり、「団結」の意味を表しています。 中国結びの作り方は複雑で難しく、多くの参加者が途中何度も失敗していましたが、お互いに助け合いながら、時間内に繊細で美しい中国結びを完成させることができました。中国結びの制作を通じて参加者が「団結」することができました。
参加者には台湾旅行の経験がある方や、春節の掛け軸や漢字など台湾の正月文化に興味を持つ人が多く、真剣にメモを取る姿や楽しそうな笑顔を見ることができ、とても貴重な体験となりました。
馬建寧さん(文藻外語大学)
今回私たちは、台湾の「年獣」(大晦日に現れる獣)の由来、大晦日に食べる食事から1月5日の仕事始めの行事、さらには台湾の正月飾りや春聯、中国結びなどを紹介しました。
私たちは中国結びのなかの「吉祥結び」を選び、参加された皆さんと一緒に作りました。吉祥結びは、幸運、富、平和を象徴しており、参加者が幸せで、平和な新年を迎えることを願ったものです。
吉祥結びの作り方はとても複雑でしたが、皆さん辛抱強く、少しずつ私たちの後をついてきて下さり、最後には全員が自分の吉祥結びを完成させることができました。最も印象的だったのは、台湾に3回行ったことがあるという女性で、彼女の吉祥結びはとても美しく、精巧なものでした。