2025.09.12
令和7年7月19日(土)、宇部市の商店街・新天町ハミングロードで開催された「土曜夜市」において、地域教育で地域の課題解決に取り組む学生グループが、ペットボトル、LEDライト、和紙などでランタンを作るワークショップを実施しました。
チームの活動テーマである「宇部市の商店街のにぎわい創出」に取り組むために、新天町の店舗の方々にインタビュー行ったところ、「子どもたちが来たいと思う商店街にしたい」との意見をいただきました。そこで新天町に来るきっかけとなり、子どもたちの成長に繋がる、SDGsを意識した取り組みとして、「ランタン作り」のワークショップを開催することにしました。
準備にあたって、新天町の方々と一緒に材料のペットボトルを集め、LEDライトの選定を行いました。工作手順については、小さな子供が扱うことを考え、安全面にも配慮しました。
ワークショップには21人の子どもが参加し、様々なアイデアや創意工夫でランタンを作りました。ランタンに笑顔で灯をともし、完成を喜んでいました。
![]() 絵付けの様子 | ![]() 完成したランタン |
参加学生のコメント
藤田 こなみさん(経営情報学科2年)
事前準備の段階では特に大きな問題もなく、計画通りに進めることができていたので安心していましたが、いざ本番が近づくと「本当にうまくいくのか」「相手にきちんと伝えられるか」など、さまざまな不安が湧いてきました。当日は、子どもたちとのふれあいや地域の方々との会話を通して、「楽しかった」「ありがとう」といった温かい言葉を多くいただき、不安だった気持ちが少しずつ前向きな気持ちへと変わっていきました。
私たちが思っていた以上に多くの方が活動に関心を持ってくださり、宇部高専や地域課題について知っていただく良いきっかけになったと実感しています。今回の経験を通して得た学びや反省点をしっかり振り返り、次の活動ではさらに内容を充実させていきたいです。
石丸 大地さん(機械工学科2年)
今回、新天町で子ども達が楽しめるような新しいイベントとしてワークショップを開催しました。想定した以上に多くの子供たちが参加してくださり、参加できなかった子供たちがいたため、もう少し多く材料を用意しておけばもっと多くの子どもたちに楽しんでいただけたのではないかと感じました。
ペットボトルを切るなどの作業は危ないという理由で私たちが行いましたが、保護者の方から「子供にやらせてあげたい」という意見をいただき、小さな子供でも安心安全な作業手順を増やすことができればさらに良かったと思いました。
日隈 栄登さん(物質工学科2年)
最初は、ペットボトルをうまく切れるか、飽きずに最後まで作ってくれるか不安もありましたが、実際にはみんな夢中になって、自分では思いつかないような飾りつけをしていて「すごいな」と思いました。完成したランタンにLEDを灯して嬉しそうにしている姿を見て、この活動をやって良かったと心から感じました。
保護者の方から「すごいね」「いい取り組みだね」と声をかけていただいたことも励みになりました。子どもたちに楽しんでもらえるように工夫して準備してきたことが、地域の人たちにも伝わっていたのだと実感しました。
今回の活動では、教える側としてどう説明すれば伝わるのか、どう声かけすれば楽しんでもらえるかなど、いろいろと考えることがありました。
地域課題解決型PBL(Problem/Project Based Learning)「地域教育」とは?
宇部高専では、2017年度よりエンジニアリングデザイン能力の醸成、課題発見能力育成および多様なイノベーション創出を目的としたアクティブラーニング型授業として地域課題解決型PBL「地域教育」を開講しています。課題を与える(選択する)のではなく、自らが課題を発見するところから取り組み、実践活動することで、今、社会が求めている「待ちではなく、自ら考え、提案、行動できる人材」を育成しています。