独立行政法人国立高等専門学校機構 宇部工業高等専門学校

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vol.23 池田昂起

マレーシア マラ工科大学研修と日東電工海外インターンシップ

物質工学専攻1年 池田 昂起
留学期間:2024年8月20日~2024年9年24日

私はこのたび、マレーシアのマラ工科大学で4週間の研究、日東電工で1週間のインターンシップを行いました。これまで海外渡航経験がなく、以前より高専在学中に留学したいと考えていたため、この機会に参加を決意しました。

マラ工科大学での研究では、パーム核から生成したバイオ炭を混合したキセロゲルを作成し、汚染水中の有害物質に対する吸着性能を分析しました。基本的に毎日、9:30から17:00まで研究室で研究に励みました。現地の学生と協力するため、異なる言語でコミュニケーションを取る中で、積極的に会話する姿勢が身につきました。
また、私が高専で取り組む研究テーマとは全く異なる内容であったため、短期間で新たな知識や技術を習得する必要があり、その中で得られたものは大きく、研究の量・質で非常に充実した学びとなりました。
最終日までに完了しなかった分析もあり、納得できる結果は得られませんでしたが、大変貴重な経験となりました。

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研究室での実験の様子(キセロゲル合成)

日東電工でのインターンシップでは、初日に企業概要と安全教育の説明を受けた後、工場見学を行い、2日目以降は就業体験に臨みました。マレーシア工場では主にテープ製品を製造しており、その関連作業を多く経験しました。特に難易度が高く印象に残っているのは性能試験用テープの接着剤ハンドコーティング作業で、テープ紙の片面に接着剤を均一に薄く塗る作業に慣れるまで10回以上の失敗を重ねました。
インターンシップ最終日の5日目には、自ら行った作業の理解度や成果をプレゼンテーション形式で、英語を用いて企業の方々に向けて報告しました。企業内での発表は、今まで経験してきたどのプレゼンテーションとも異なる独特の雰囲気と緊張感がありました。また、以前に日本の企業でインターンシップ経験もあったため、労働環境を比較する貴重な機会にもなりました。
精神・体力ともに大変な5日間でしたが、企業の知識のみならず、海外の労働環境についても学ぶ良い経験となりました。

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Nitto Denko Materials (Malaysia) Sdn Bhd

現地では、マラ工科大学の学生や日東電工の従業員の方々と食事や研修の合間も交流しました。互いの生活や言語について教え合い、気候や宗教に応じた衣食住の違い、祈りの習慣など、さまざまな宗教・文化・民族が共存する国ならではのお話を伺い、異文化に対する理解を深めることができました。

研修時間外は、同じ研究室の学生と共にマレーシアの文化を満喫しました。放課後にはナイトマーケットを訪れ、休日にはクアラルンプールでのショッピングや観光、Kereta Pisarongというイベントにも参加しました。現地の学生による案内のおかげで、海外での休日は非常に充実した時間を過ごせました。

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Kereta Pisarong の様子

出発前に感じていた不安は数日過ごした頃には解消されていき、充実した5週間を過ごすことができました。今回の留学を通じて多くのものを得ることができ、自身の成長を強く実感しています。特に、異なる環境に身を置き、新たな知見を得たことで物事を考える視野が広がったと感じています。この経験を活かし、今後の生活や学習、将来のキャリアについてより深く考えていきたいです。

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研究室のメンバー

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