2023.03.31
宇部高専では選択授業として地域課題解決型PBL「地域教育」を開講しています。今年度受講した岡藤ももさんと松金 心さん(ともに経営情報学科4年)のチームおよび卒業生のOGサポーターが、神社の参拝客を増やすため 「切り絵御朱印」と「干支の木工うさぎ」を製作しました。
活動の経緯
昨今、新型コロナウイルスの影響で神事や祭事が中止となり、御初穂料や御守り等の頒布収益が減少し、神社の運営にも大きく影響を及ぼしています。
山陽小野田市の熊野神社も同様の状況であることから、自分たちの強みを生かして神社の参拝客を増やすことをテーマとし、参拝客が最も多いお正月に向けて2つの施策に取り組みました。
切り絵御朱印の開発
開発した切り絵御朱印 |
現在、御朱印がブームとなっており、御朱印帳などを片手に神社を参拝する人が増えています。このことから、
「SNSで情報が共有・拡散されるような御朱印を作る」ということをテーマとし、目を引く斬新な切り絵の御朱印を検討しました。デザインから製作まで全て自分たちで行い、1枚ずつ丁寧に仕上げました。
元旦から頒布を開始しましたが大変好評で、用意した30枚は元旦のうちに完売しました。
参加メンバー
氏名 | 学科学年 |
---|---|
岡藤もも 松金 心 |
経営情報学科4年 |
干支の木工うさぎの開発
開発した干支の木工うさぎ |
お正月に向けた施策ということで、2023年の干支であるうさぎにちなんだ「もの」の製作を検討しました。デザインや企画の経験が豊富なOGサポーターの逆瀬川佑月さん、土井佑香さんの2人と県内の木工作家の方にご協力いただき、素敵な木工うさぎが出来上がりました。
この取り組みは、十二支が揃うまでOGサポーターが主担当となり12年間続ける予定です。
参加メンバー
氏名 | 学科学年 |
---|---|
岡藤もも 松金 心 |
経営情報学科4年 |
逆瀬川佑月 土井佑香 |
令和元年度物質工学科卒(OGサポーター) 令和2年度専攻科経営情報工学専攻修了(OGサポーター) |
※OGサポーター(OBサポーター)とは、地域教育を受講していた本校の卒業生の有志が現在の受講者をサポートする制度です。
取り組みを終えて
岡藤ももさん(経営情報学科4年)
施策を検討する上で神社の参拝客を増やすためにどうすればいいのかたくさん話し合いました。いろんな神社が工夫していることや参拝客が減少している理由などを、インターネットで調べたり実際に神社に行って課題分析をしました。頒布開始初日の元旦で御朱印が売り切れた時はすごく嬉しかったです。昨年と今年と2年間地域教育で学んだことをこれからの就職・進学活動に生かしていきたいです。
松金 心さん(経営情報学科4年)
熊野神社に多くの参拝者さんが訪れるよう、新しい御朱印デザインとして「切り絵の御朱印」を製作しました。自分たちがデザインしたものが参拝される方から受け入れられるか心配でしたが無事に即日完売した時は凄く嬉しかったです。頒布の際、手にされた参拝者さんは喜んだ表情をしてくださっていました。企画から製作、神社との調整など自分たちでやり遂げたことは自信になりました。今回の経験を就職に生かしていきたいと思います。
地域課題解決型PBL(Problem/Project Based Learning)「地域教育」とは?
宇部高専では、2017年度よりエンジニアリングデザイン能力醸成,課題発見能力育成および数多くのイノベーション創出を目的とした地域課題解決型PBL「地域教育」を開講、今年で6年目になります。課題を与える(選択する)のではなく、自らが課題を発見するところから取り組み、提案に留まらず年間を通じて実践活動することで、今、社会が求めている「待ちではなく、自ら考え、提案、行動できる人材」を育成するアクティブラーニング型の授業を展開しています。