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学生が「The 42nd JSST Annual International Conference on Simulation Technology」でStudent Poster Presentation Awardを受賞!

NEWS

2023.12.08

生産システム工学専攻1年の林駿佑さん(電気工学科 吉田研究室)が、「The 42nd JSST Annual International Conference on Simulation Technology 」(8月29日~8月31日)において、Student Poster Presentation Awardを受賞しました。

この賞は、学生対象のセッションで優秀な研究発表した講演者に対して表彰されるものです。林さんは、核融合プラズマ加熱装置の一つである中性粒子入射装置(Neutral Bema Injection; NBI)のビーム源となる水素負イオン(水素原子に一つ電子が余分についた負の荷電粒子)の生成に必要なセシウム薄膜層を一定に保つための条件をモデルにより検証しました。

11月24日(金)に校長室を訪れ受賞報告を行いました。
報告では、懇談の中で発表内容を説明し、金寺校長からは「これからのエネルギーを考える上で、このような基礎研究は極めて重要な意味を持つので、今後の研究の進展に期待します。」との言葉が贈られました。


校長報告の様子①

校長報告の様子②

報告後の記念撮影

受賞者のコメント

林 駿佑さん(生産システム工学専攻1年)

Paper title(論文題目): Cs film thickness stabilization conditions on the plasma grid in an ITER-scale negative ion source(ITER級負イオン源内のプラズマ電極上のセシウム膜厚の安定化条件の検討)

 この度はJSST2023の学生セッションにてStudent Poster Presentation Award(学生優秀ポスター賞)を頂けたことを大変光栄に思います。このポスターでは核融合プラズマの加熱に用いるNBIの寿命を延ばすための方法についてモデルを用いて検証し発表を行いました。日頃から指導いただいた吉田先生には感謝の言葉しかありません。
 今後も研究活動に専念し発表の機会を増やすことで、自身を研鑽するとともに核融合や放射性同位体の正しい知識を広める第一歩になればと思います。


プラズマ(Plasma)とは

物質に熱を加える(エネルギーを与える)と固体、液体、気体と状態が変化します。プラズマとは、気体へエネルギーをさらに与えたときに、原子が原子核と電子に分かれている状態です。物質の第4状態とも言われています。

核融合(Fusion)とは

軽い原子核同士が重い原子核に反応すること。太陽で起こっている反応です。その際に発生する膨大なエネルギーを発電に利用する研究が進められています(核融合発電)。核融合プラズマの温度は1億度以上です。

水素負イオン(Hydrogen negative ion)とは

元素の中が最も軽い原子である水素(Hydrogen; H)に、電子が一つ余分についた負の荷電粒子(負イオン)です。核融合プラズマ加熱だけでなく、産業や医療、宇宙物理など幅広い分野で利用されます。


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