多国籍国家で学べた事
オーストラリア ニューカッスル大学
制御情報工学科3年 西田 裕也
留学期間:2025年8月23日(土)~9月27日(土)
私は2025年8月から9月にかけて、オーストラリアのニューカッスル大学で5週間の語学研修および異文化理解を目的とした留学に参加しました。初めての長期海外滞在ということもあり、出発前は期待と不安が入り混じっていました。しかし、現地での学びと生活を通して多くのことを感じ、考え、成長できた5週間となりました。
ニューカッスル大学での授業では、世界から集まった学生たちと共に英語を学びました。授業はすべて英語で行われ、ディスカッションやグループワークなど、積極的な参加が求められました。最初のうちは、英語で自分の意見を伝えることが難しく、周りの学生の発言スピードにも圧倒されました。しかし、毎日の授業やグループ活動を通して、間違えることを恐れずに発言する勇気が大切だと気づきました。
授業を重ねるうちに、英語を「完璧に話すこと」よりも「伝えようとする姿勢」が重要だと感じ、次第に会話を楽しめるようになりました。最終週には、自分の考えをしっかりと英語で表現できるようになり、大きな達成感を得ました。
特に印象に残っているのは、大学の「Japanese English Club」のメンバーとの交流です。日本文化に興味を持つ現地学生たちと、互いの言語を教え合う活動を行いました。彼らは日本のアニメや食文化、礼儀正しさなどに強い関心を持っており、私たちの話に熱心に耳を傾けてくれました。一方で、オーストラリアの学生たちはとてもフレンドリーで、初対面でもすぐに打ち解けることができました。英語を学びながら異なる価値観に触れられたこの経験は、私にとって非常に貴重な時間となりました。

大学の「Japanese English Club」のメンバー
日常生活の中では、日本との文化の違いを強く実感しました。オーストラリアの人々は、時間やルールにとてもおおらかで、何事にも「焦らず、楽しむ」姿勢を大切にしています。日本のようにきっちりと時間通りに行動することが当たり前ではなく、予定が多少遅れても笑って受け入れる雰囲気があります。最初はその自由さに少し戸惑いましたが、次第に「時間に追われず、今この瞬間を大切にする」という考え方の素晴らしさに気づきました。こうした違いを肌で感じることができたのは、日本では得られない大きな学びでした。

ホストファミリー
ホストファミリーとの生活も、私にとってかけがえのない経験となりました。週末には家族と一緒に出かけ、キャメル(ラクダ)に乗ったり、近くの山に登ったり、野生のイルカを船で見たりと、オーストラリアならではの自然を満喫しました。どの体験も新鮮で、家族の温かさに支えられながら毎日を過ごしました。英語がうまく通じない時もありましたが、ファミリーはいつも優しく言い換えたり、身振り手振りで理解を助けてくれました。食卓での何気ない会話からも多くの英語表現を学び、言葉だけでなく心の交流ができたことが何より嬉しかったです。
![]() キャメル(ラクダ) | ![]() ホストファミリーと自然を満喫 |
この留学を通して、私は「さまざまな視点を持つことの大切さ」を学びました。文化や言葉が違っても、相手を尊重し、理解しようとする姿勢があれば、心は通じ合うということを実感しました。また、自分の当たり前が他の国では当たり前でないことを知り、物事を多面的に捉える力が身についたと思います。帰国後は、日本での生活の中でも「多様な考え方を受け入れる柔軟さ」を意識するようになりました。

留学した学生の集合写真
留学前は、英語を「試験のために勉強するもの」と捉えていましたが、今では「人と人をつなぐ大切な手段」だと感じています。現地で出会った友人やホストファミリーとの関係を今後も大切にし、この経験を将来の進路選択にも生かしていきたいと思います。ニューカッスルで過ごした5週間は、私にとって新しい世界の扉を開いてくれた貴重な時間でした。
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