独立行政法人国立高等専門学校機構 宇部工業高等専門学校

EnglishVietnamese
目的別

「Choose your own path」 コウラー大前麻由美さんがオンラインで講演を行いました

NEWS

2021.07.27

7月17日(土)、本校経営情報学科の卒業生で、現在アメリカ カリフォルニア州在住で世界四大会計事務所の1つである「Deloitte Tax LLP」で税理士として活躍するコウラー大前麻由美さんが、2年生から専攻科生までの学生4名に対し、オンラインで約1時間の講演を行いました。

講演題目は「Choose your own path」。宇部高専在学中のカナダ留学から卒業後の米国留学、そして就職、国際結婚、子育を中心に、これまでのキャリアやその転機となった出来事を中心にお話しいただきました。

大前さんは本科3年次に現在のように国際交流の環境が整備されているとは言えない状況のなかで単独でカナダに語学留学へ。本科卒業後はアメリカでの就職を念頭にカレッジ(2年制大学)へ入学しOPT (Optional Practical Training) を活用し、学業の傍らキャリアを積みました。カレッジ卒業後もビザの制度を活用しながらキャリアアップを重ね、大学院卒業後にDeloitteへの就職を果たします。大前さんのキャリアは、一般的な高専卒業生が経験するものとは大きく違っており、参加した学生は目を輝かせて聞いていました。

また、キャリア形成だけではなく、アメリカでの生活についても印象的な話を聞くことができ、日本との文化や制度の違いを学ぶ機会になりました。特に出産・育児については、日本とは比べものにならないぐらい費用が必要であること、産休や育休の期間が短いことなど実際の経験に基づく視点の話が多く、非常にリアリティがありました。

今回の講演は基本的に日本語で行われましたが、すでにアメリカでの生活が20年近くになるため、ときおり話の中に難しい英単語が出てくることもあり、その都度意味を確認しながら進行しました。参加した学生からは活発な質問があり、学生の質問に少し間を置いて真摯に答える大前さんの姿勢が非常に印象的でした。


OPT (Optional Practical Training)とは

米国において、学生ビザ(以下、F-1)で就学している学生が専攻した分野と関連のある職種で、在学中あるいはプログラム終了後に就労を行うことができる制度。アメリカの学生ビザは基本的に就労が禁止されているため、留学プログラム中あるいは留学プログラム終了後に外国人留学生がアメリカで就労する機会を得るための有力な手段となっている。


講演スライドの一部(留学中の写真)

大前さんと参加した学生の記念写真
(右上は司会を務めた畑村学留学交流室長)

参加した学生のコメント

谷口日奈さん(物質工学科2年)

今回、大前さんの講義を聞いて、自分の中に宇部高専卒業後の進路として「海外で働く」という選択肢ができました。私は、以前から海外留学に行きたいという思いはありましたが、海外で働くという選択肢を考えたことはありませんでした。しかし、実際に海外で働いている大前さんの話を聞いてそのような進路があることを知ることができました。特に印象的だったことは、OPT(Optional Practical Training)という制度です。こうしたインターンシップ制度に参加すると、自分の視野をより広げることができると感じました。
ほかにも、大前さんから「自分の意見を持つことの大切さ」を学びました。相手に伝えたいことがあっても英語だから無理だと諦めずに頑張ろうと思いました。これからも自分の視野を広げるために、このような講義に参加していきたいです。


熊谷桜さん(経営情報工学専攻1年)

大前さんの講演では、アメリカ留学や、アメリカでの仕事の経験をもとに、私たち後輩へのアドバイスをいただきました。
講義の中で特に印象的だったのは、「自分のやりたいことを明確にして、そこに向かってどうすればいいのか、何が最善なのか考えること」です。これは、自分の将来設計の際に当然視されることですが、とても難しいと思っています。大前さんの場合、海外企業に勤めることを目標としたときに何をすることが最善なのかを考え、ビザの制度を利用してキャリアを積んでいます。
私自身留学経験や外国人と交流する機会が多々あり、似たような経験が大前さんの話に出てきて、とても親近感がわきました。そして同時に、挫折や辛い経験もあった中、自分の目標に真っすぐに向かっていく大前さんの行動力と決断力の話は、自分の人生で何をしたいのか、ゴールを見据えて今の自分に何ができるのか、どの選択肢を取るのかを考えるとてもいい機会になりました。


大前さんからのコメント

学生の皆さん、まず自分の可能性を信じて、明日死んでも後悔しないように、今現在を生き抜いてください。この世界に「当たり前」という言葉はないと私は思っています。周りの人々に感謝しながら、愛される人間になって下さい。皆さんの将来が明るいものになるように、願っています。



このページを印刷する

ページ上部へ